広島出身の元プロ野球選手・張本勲さん死去 被爆体験語り続けた球界のレジェンド
▼2026.09.10(木) 19:02
広島市出身の元プロ野球選手で野球解説者の張本勲さんが9日、亡くなったことが分かりました。86歳でした。
張本さんは広島県出身で、5歳のときに爆心地からおよそ2キロ離れた現在の広島市南区段原周辺で被爆しました。
13年前にホームテレビの取材に応じた際には、原爆投下直後の惨状について「絶叫やうめき声、人肉の焼ける匂いがした。暑さや苦しさから川に飛び込む人もいた。その光景は忘れることができない」と語り、戦争と核兵器の悲惨さを訴えていました。
中学校入学後に本格的に野球を始めた張本さんは、東映や巨人などで活躍。首位打者を7度獲得し、日本プロ野球史上初の通算3000本安打を達成するなど、球界を代表する打者として数々の記録を打ち立てました。
一方で、故郷・広島への思いは深く、広島東洋カープが初優勝した際には東京で祝杯を挙げたといいます。また、13年前の取材当時「今でも広島の街は大好き」と語るなど、生涯にわたり広島への愛着を持ち続けていました。
現役時代に対戦した元カープのエース・外木場義郎さんは、「打席に立った時の威圧感は、優れた打者だけが持つものだった。日本が誇る選手だっただけに残念です」と故人をしのびました。
また、新井貴浩監督は「同じ広島出身として気にかけてもらった。愛情のある方で、とても優しい大先輩だった」とコメント。野球解説者の達川光男さんは、「『起きて半畳、寝て一畳。ぜいたくなことは考えなくていい』という言葉をいただき、今も胸に刻んでいる」と振り返りました。
さらに、元カープの山本浩二さんも「厳しさもユーモアもある方だった。王さん、長嶋さんと同じように憧れた存在だった」と、その死を悼みました。
関係者によりますと、張本さんは9日午後、心肺停止の状態で見つかり、その後死亡が確認されたということです。86歳でした。