「大変なことですね」天皇皇后両陛下 広島土砂災害の被災地を視察 原爆養老施設で被爆者と懇談も…
▼2025.06.20(金) 20:02
20日午前10時半ごろ安佐南区八木にある小原山砂防えん堤に到着された両陛下。
土石流による当時の被害状況などが書かれたパネルを見ながら真剣な表情で説明を聞かれていました。
その後、天皇陛下は「本当に大きな被害だったんですね」と話し土石流で犠牲者が出た方向に向かい深く黙礼されました。
2014年8月、土砂災害によりこの辺りでは23人が亡くなり、被災から4カ月後には当時の天皇陛下も訪問されていました。
八木地区の住民「上皇さまたちは災害があった時に下から見ていただいた、今度は今の天皇陛下にある程度復興してから来ていただいたということでありがたい」
両陛下は約20分間視察されたあと、次の目的地へ…
永松雄輔記者「広島市豪雨災害伝承館です。そしてあちら天皇皇后両陛下を待つ人たちが集まっています」
沿道には両陛下の姿を一目見ようと多くの人が。
永松雄輔記者リポ「天皇皇后両陛下の車列が見えました。沿道から歓声が上がっています。今 雅子さまの表情が見えました!」
災害の教訓を伝えるため2023年開館した「広島市豪雨災害伝承館」自身も被災者で語り部もある高岡正文館長が案内役を務めます。
天皇陛下「語り部はどうやって集めるのですか」
時折、質問するなどして館内の展示を見られたあと被災者との懇談では
天皇陛下「大変なことですね。お母さまを亡くされたんですね」
被災者「家をなくして母を家族も亡くして絶望の淵にいたんですが見ず知らずの方々に助けていただいて…今の生活を取り戻すことができました」
「早めの避難を心掛けてほしい」と話す被災者に両陛下は終始、深くうなずきながら熱心に耳を傾けられていました。
母親を亡くした澤本恭宏さん(54)「これから同じ思いをされる方を一人でも少なくできる活動が微力ながらできればと思うがそれについて、励みになるような形でお声がけいただけたのかなと」
息子2人を亡くした平野朋美さん(48)「防災に関する活動を立派な活動ですねと言っていただいて、そんなつもりは今までなく、できることをでやってきたので救われるような言葉をいただいた」
午後3時ごろ次に訪問されたのは原爆養護ホーム「矢野おりづる園」です。
両陛下は目線を入所する被爆者に合わせられ…
天皇陛下「生活はいかがですか?」
入所者「元気にやっております」
矢野おりづる園を天皇陛下が訪問されるのは2度目です。
1度目は11年前当時の天皇陛下 今の上皇さまでした。
両陛下は「一番楽しみにされていることはなんですか?」と質問するなど被爆者10人と時折、笑顔を交わしながら懇談されました。
両陛下は広島空港へこの後午後6時半ごろ広島を出発し、皇居へ戻られました。