原爆資料館「子ども向け展示スペース」混雑緩和へ検討始まる 広島
▼2025.06.12(木) 18:48
多くの修学旅行生や観光客が訪れる原爆資料館。混雑対策として新たな展示スペースの検討が始まりました。
矢田息吹記者「きょうも平和公園には多くの修学旅行生の姿があります」
原爆資料館の前には県外から訪れた学校関係のバスがずらり!
修学旅行生・小学6年「「島根県浜田市です。(資料館で)戦争で戦うための服やズボンを見られました」
G7サミットが開かれた2023年度、原爆資料館を訪れた修学旅行生は約34万人。全国の3割以上の子どもたちが訪問したことになります。
一方で深刻となっているのが「館内の混雑」です。
矢田記者「まもなく原爆資料館の新たな展示内容について話し合いが行われます」
学校関係者や被爆者らを交えて初めての会議が開かれ、修学旅行生らがスムーズに見学できるよう東館の地下1階に子ども向けの展示スペースを新設することについて話し合われました。
資料館の豆谷副館長からは被爆した黒こげの三輪車や、佐々木禎子さんの折り鶴など子どもたちと同世代の遺品を展示する案が示されました。出席した被爆者からは子どもたちへの「配慮」について意見が出ました。
6歳で被爆 内藤愼吾委員「凄惨な場面を伝えてこそ核兵器使用の悲惨さが伝わるのではないか。こういうものを省いてしまって平和学習だというのは足らないんじゃないか」
広島大学大学院 人間社会科学研究科准教授 上手由香委員「ボタンを押したら見られるとか、自分で選択して見るか見ないかを主体的に選べる配慮があればだいぶ違うのではないか」
6歳で被爆 内藤愼吾委員「現実をちゃんとみてもらいたい。悲惨さを伝えるからこそ原子爆弾は使ってはいけないことが伝わると思う」
新たな展示のオープンは2028年4月を目指すということです。